山本山のおばあちゃん

SDGs

滋賀県長浜市湖北町にある湖北野鳥センターから見える山本山には、毎年、越冬のため1羽のオオワシ(メス)が飛来します。今年は1998年に初確認されてから23年目。1998年発見時に成鳥であったことから、推定28歳以上(人間の歳で80歳以上)のオオワシです。滋賀県湖北地方で越冬するオオワシは非常に珍しく、このオオワシは『山本山のおばあちゃん』の愛称で親しまれています。

オオワシは、全長約85~94㎝、翼開長220~250㎝の大型のワシ類です。海岸や湖沼の周辺、河川の中・下流域のほか、海氷の分布する沿岸海域に生息しています。主に水辺で採餌し、海岸の森林や湖沼周辺の森林をねぐらとしています。センターの職員さんのお話では、視力が非常に優れており、約500m離れた川に泳いでいる魚を見つけることができるそうです。魚を主食としていますが、越冬地の餌不足により漁師さんにもらえる魚等の餌にも依存しています。

ロシア東部のオホーツク海沿岸部(カムチャツカ半島、樺太北部)で繁殖し、冬季は南下して朝鮮半島、沿海州、カムチャツカ半島、北海道、本州北部で越冬します。種としての個体総数は約4,600~5,100羽と推定され、減少傾向にあります。(IUCN,2013)北海道東部を中心に約1,400~1,700羽が各地に分布して越冬しています。環境省が保護活動を継続していますが、越冬地では鉛中毒や各種事故による死亡、繁殖地では繁殖成績の低下がみられ、今後も個体数の減少が予想されています。

山本山のおばあちゃんは、暖かくなると北へと帰っていきます。湖北野鳥センターでは望遠鏡が設置されており、山本山のおばあちゃんを観察することができます。機会があれば立ち寄ってみてください。