大日岳(奈良県)

SDGs

日本に大日岳と呼ばれる山は、富山県の大日尾根の2,501m、福島県の飯豊連峰の2,128mなどがあります。

大峯奥駆道のほぼ中間付近にある大日岳の標高は1,588mと低めですが、行場として有名です。正面から登る場合は、約30mにわたる壁のような岩場を、ロープや鎖を頼りに上ります。横から回って登る方法もありますが、そちらも険しい道です。山頂には大日如来像が安置されています。

大日岳

大日岳とすぐ隣の釈迦岳の間は、修験道の重要な聖地とされているようです。「五角仙(ごかくせん)」「聖天の森(しょうてんのもり)」「灌頂堂(かんじょうどう)」「深仙の宿(じんせんのしゅく)」「四天石(してんせき)」「香精水(こうしょうすい)」など名前やいわれのある岩や見どころがあります。

伝説では、役行者が深仙の宿での修行中に、天から直接秘法を授けられたとのことです。また、香精水が流れ出る四天石の割れ目は、役行者がお経を納めようとした際に、岩が割れてお経が吸い込まれたとの伝説も残ります。現在でも修験道には、師匠が弟子の頭に水をかけて秘儀を授ける儀式「伝法潅頂(でんぽうかんじょう)」があるそうです。その儀式が行われる場所が深仙の宿で、利用される水は四天石から流れ出る香精水です。

大日岳に登るには、上北山村の前鬼からか、十津川村の釈迦ヶ岳登山口からが一般的です。前鬼からの登山道は5時間程度かかり「行場中の行場」と言われるほど厳しいそうです。釈迦ヶ岳登山口からの登山道は3時間程度でなだらかな笹野原の稜線を歩きます。大日岳の近くには避難小屋も設置されています。

5月下旬3人で大日岳登山に行ってきました。

朝06:00に和歌山を出発し、十津川村の釈迦ヶ岳登山口に08:20に到着しました。駐車場は15台ほど無料で停められるスペースがありましたが、すでにいっぱいで、道路わきに駐車しました。登山口にはトイレもありました。登山届を出して08:30出発です。最初は約30分上りが続きますが急登ではありません。ハナミズキやシャクナゲが花開く自然豊かな林を抜け、吉野熊野国立公園に指定されている稜線に出ます。稜線の東側は第一種特別地域、稜線の西側は普通地域です。

笹原やトウヒ松を見ながら北に進むと、正面に釈迦岳、右手に大日岳が見えてきます。大日岳の急な岩場が確認できます。釈迦岳の左には八経ヶ岳もきれいに見えます。千丈平で釈迦岳方面と、大日岳方面に分かれる道があり、大日岳方面に下っていきます。10:30深仙の宿の避難小屋、灌頂堂に到着で、大峯奥駆道と合流です。避難小屋は中で焚火ができ、マットや充電設備もありました。大日岳や釈迦岳を含む、この稜線から西側部分は吉野熊野国立公園の特別保護地区です。

避難小屋でランチとウイスキーを飲み、大日岳に向かいます。避難小屋から「五角仙」「聖天の森」を越え、大日岳登り口まで約30分歩きます。大日岳の麓には、「この先、修験道の行場です。岩場・鎖場・道中は大変危険です。修行以外の方はお入りになることをお勧めしません。修行される方は、一切自己責任にてご修行下さい。大峯行者」との看板が立てられていました。

大日岳に登るには、正面の岩場を登る方法と、岳の右側を回って登る方法があります。正面の岩場は30mの鎖場で有名で、3人はそちらのコースを選びました。遠くから見ると壁でしたが、ふもとに行くと傾斜があり、そんなに危険度は感じません。

まずは少し上り、ロープ部分にたどり着きます。ロープ部分はロープを持つこともなく、岩をつかんで上がれます。そこから傾斜が急になる鎖場部分になります。鎖の長さは10m程度です。鎖がある岩に乗るのが一苦労で、足が短く可動域が狭いと、なかなか一歩目が踏み出せません。手で持つ岩もないので、全体重を、鎖をつかむ腕で引き上げないといけません。この部分ではすこしもたつきましたが、特に問題なく登れました。ハーネスを付けたり、上から紐を下して繋いで上がる人もいるようです。

登ったところで50のおっさんはウイスキーで乾杯しました。若者1名は釈迦岳に行くとのことで別れ、おっさんは大日如来にお参りして下りました。う回路と言われる道も、それなりに険しい道でした。

写真などを取りながら避難小屋にもどり、30分ほどゆっくりしたのち、13:00避難小屋・灌頂堂・深仙の宿をあとにし、来た道を戻りました。途中シカに会い、バイケイ草など植物を見、景色を撮影し、休憩しながら歩き、15:20駐車場帰着です。大日岳で別れた若者は、釈迦岳経由で、14:00すぎに車に戻っていたそうでした。御所のSAにより、タイ焼きと自販機のバーガーを食べ、和歌山市に19:00に帰着しました。

釈迦岳登山口駐車場

登山口

稜線に向かって約30分登る

白い岩から伸びる木々

ミヤコザサ原の稜線をあるく

遠くに弥山と八経ヶ岳が見える

避難小屋。荷物を置いて大日岳に向かう人も。

大日岳。赤いアケボノツツジが彩る

登り始め

途中から上部を望む

岩場途中から釈迦岳を撮影

登り切り、下を撮影

深仙の宿から四天岩。特別保護地区。

シャクナゲ

アケボノツツジ

ハナミズキ

バイケイソウ

道に水がたまると、登山者は草地を新たな道として歩き、裸地化が進む。

トウヒ松が風でなぎ倒され、根が上がっている。岩場で深く根がはれていない。