タンチョウ(Red-crowned Crane)

SDGs

タンチョウは日本で繁殖する唯一の野生のツルで、国指定の天然記念物です。

1952年の冬に日本で33羽が確認され、北海道の留鳥として、冬期間の給餌により約1,650羽(2018年NPO調査による)と数を増やしています。しかし、世界の総個体数は、約3,050羽(IUCN Red List, 2016)であり、絶滅の危機が増大している鳥です。

タンチョウは、全長140㎝、翼開帳約240㎝、体重は約4~10㎏あります。大陸の主にアムール川の本・支流沿いで繁殖し、冬は中国江蘇省沿海部と朝鮮半島に渡る個体群と北海道東部に留鳥性の個体群がいます。北海道では主に、十勝と釧路原野の湿地で繁殖し、冬は大半が釧路地方に集まります。他のツルと同様に、昆虫、魚、カエル、小型哺乳類、その他の水生無脊椎動物などを食べ、植物性の餌よりも動物の餌が多い傾向があります。冬には耕作地で廃粒を採餌し、給餌所で餌をもらったりしています。

現在は冬期の給餌がないと、個体群の存続は不可能となってきており、人への依存傾向がますます進んでいます。生息地では電線衝突や交通事故、牛の糞尿溜への落下事故などが報告されており、鳥インフルエンザなどの感染症も危惧されています。環境省は冬期の給餌や生息状況調査、生息地の分散化などに取り組んでいます。また自然保護団体などによる営巣地の買い上げが一部で行われています。

初夏から夏に釧路・根室地方を訪れるとタンチョウの親子に出会えるかもしれません。親鳥は頭頂部が赤く、体は黒と白のコントラストがあり、とても美しい鳥です。警戒心が強く、逃げるのも早いので、見つけた際はそっと観察しましょう。


タンチョウ

タンチョウ(頭の赤い部分がはっきりとわかります)