WOMEN’S SKILLS DEVELOPMENT ORGANIZATION

SDGs

WOMEN’S SKILLS DEVELOPMENT ORGANIZATION(以下WSDO)は、1975年にネパールポカラで、ラム・カリ・カドカさんが始めたNPOです。

ネパールでは、女性の社会進出は日本より遅れ、女性は社会的・経済的困難に直面していました。教育を受ける機会も制限され、就職しようにも手に職をつける勉強もできませんでした。山間部に住む人が多く、町に降りてくることすら困難な人もいました。

そこでカドカさんは、織機を貸し出し、織り方を教え、自宅にいても繊維産業に従事できるような女性支援活動を始めました。

日本ではあまり報道されませんが、今でもネパールでは女性の地位は高くはなく、夫に生活を依存したり、虐待されたりしている人が多くいます。

この団体では、女性が経済的に自立するための雇用機会を創出し続けています。

ポカラにあるWSDOでは、多くの女性が働いています。糸づくり、糸染め、織、縫製作業を手作業で行うことにより、布製品を商品化していました。作られた商品は工場でも販売されていますが、ポカラのレイクサイド、カトマンズのタメル地区におしゃれな直営店が開設されています。また、世界中に支援者がいるようで、多くの国に輸出していると、2018年に訪問した際カドカさんはおっしゃっていました。

1996年にカドカさんおよびWSDOはフェアトレードグループ・ネパールの創設メンバーになりました。2003年には世界フェアトレードオーガニゼーションに加盟しています。

日本のJICAが青年海外協力隊を送っていた時期もあり、訪問記帳では、多くの日本人、JICA関係者の訪問記録がありました。 WSDOでは、従業員の女性に、無料の健康診断、教師やスタッフを国内外の研修参加、可能な場合は英語研修を提供し、ローンプログラムや貯蓄プログラムを提供しています。衣類手当、60日間の有給産休、緊急手当、奨学金のほか、優秀者には賞金も出しているそうです。

ネパールポカラ市にあるWSDO
昔ながらの手作業で繊維製品を作っている。
染色現場。コンクリートが張られ、垂れ流しではない。
糸を乾かすのも天日干し
手作りされた糸が保管されている。
手織りの風景
縫製風景
アクセサリーを取り付け、商品化する作業。